2016年の参議院選挙では初めて18歳19歳の投票が加わりました
速報値によると、投票率は
18歳は51・17%
19歳は39・66%
18歳と19歳を合わせた投票率は45・45% でした
平均値よりは下回りますが、前回の参議院選挙時の20代の投票率33%に比べると
かなりいい数字なんじゃないでしょうか
18歳は高校で選挙に行きましょうって言われる事も大いに影響したんでしょうね
よく、若者の投票率が低い!なんて言葉を聞きますが
実際の所、若者が投票に行かない事で何が起こっているかを書きたいと思います
人口と投票率の計算による、実際の投票数
若者の投票率がよく問題視されますが
もっと深刻な問題として、高齢化社会においてそもそも若者の絶対数が少ないんです
その上で、年代別の人口と、投票率から計算した、年代別の投票数を見てみましょう
※単位は万人
※18歳19歳の投票率は 今回の参議院選挙の速報値から
※その他の年代の投票率は未だ出ていないため、前回の参議院選挙の投票率を適用
この数表から見て判る通り、人口も多く投票率も高い40代以上の投票数が圧倒的です
上記の投票数から、若者の投票数の割合を見てみましょう
計算は単純で
若者投票数 ÷ 全体の投票数 = 若者の票の割合
18歳と19歳の投票数の場合
5643万票(全体) ÷ 108万票 = 1.9%
18歳と19歳だと割合的には1.9%しかありません。
1.9%の声を聴いてくれるかといえば、なかなか難しいでしょう。。。
とはいえ2歳分の人口ですからね、多少しょうがない面もあります
18歳~29歳までの投票数の場合
5643万票(全体) ÷ 543万票 = 9.6%
しかし、20代の投票数を足してみても1割にも満たない計算になります
現在の若者の人口と投票率では若者の声はあまりにも小さいのです
ちなみに、39歳以下で考えた場合でも
たったの24.2%で30代を合わせても全体からの割合的には4分の1にも満たないのです
若者が投票したらどうなるか
では今度は若者が投票すると先ほどの割合がどうなるかを見てみましょう
例えばの話ですが、最も投票率の高い70代の68%
この投票率で若者も投票したとしましょう
すると先ほどの計算がこうなります
18歳と19歳が68%投票した場合
5643万票(全体) ÷ 162万票 = 3.7% ← 1.9%
18歳と19歳が1.9%から3.7%へと大きくなります
でもまだ割合としては小さいです
18歳~29歳までが68%投票した場合
5643万票(全体) ÷ 1001万票 = 20.7% ← 9.6%
20代をの投票数を足してみると先ほどの9.6%から20.7%まで跳ね上がります
全体の中で2割となると、その声は無視できない数字になるでしょう
ちなみに、39歳以下が68%投票した場合、なんと全体からの割合は54%になります
半分以上となると、政治家は必ずそこをターゲットとした政策を行う必要が出るようになり
この投票数には大きな意味を持つようになります
政治家だってただの人!
ここまでで、若者の投票数の低さ
投票率が上がればどうなるかを書いてきましたが
今実際に起こっている問題を見てみましょう
皆さん↑のような、高齢者給付をご存知でしょうか
2015年度に自民党が行なった政策で、高齢者へ3万円の現金を給付しています
このニュースなんて、若者が見たら腹立たしい意外なんの感想も出ないでしょう
でも良く考えて下さい
先ほどまでの話のなかにありましたが、現在の人口と投票率では
39歳までの投票数は全体の24.2%としか占めおらず
この24%の声を多少無視してでも残りの76%に対していい顔した方が
確実に投票してもらえるんです
結果として、投票に行かなかった若者達がこのような
高齢者優遇の政策を認めてしまっているんです
もちろん政治家なんだから国全体の事を考えて行動して欲しいもんですが
やはり政治家だって只の人間。
どうしたって75%にいい顔して票を集めようとしてしまいます
これは間違い無く大きな問題で、こんな事が延々と繰り返されれば間違いなく国が滅んでしまいます
政治と自身の生活はなかなか直結しないので、目に見えた変化が出ないため
どうしても選挙に興味が湧きづらい面はあるかと思います
それでも選挙に行かないことには、いつまでたっても若者は無視されてしまうと思います
極端に言えば白票でも構いません
まず第一に若者の投票率を上げる事が若者の声を政治に届ける重要なポイントになるんではないでしょうか
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